“被写体に触れる” 2.5 次元写真が高齢者のウェルビーイングを高める効果を検証(東北大学加齢医学研究所 スマート・エイジング学際重点研究センター:髙岡祥子分野研究員)

【概要】
 写真の中の大切な家族やペットに、もう一度触れたいと思ったことはありませんか?ウェルビーイングを高めるには、大切な人を抱きしめる、可愛がっているペットを撫でるといった、「大切な対象に触れる」ことが効果的であることがわかっています。また、家族やペットの写真を飾ることも、心身にポジティブな効果を与えます。
 通常、写真の被写体には直接触れることは出来ません。しかし、株式会社アド・シーズの高精細特殊立体描画技法で印刷された 2.5 次元写真ならば、“被写体に触れる” ことができます。東北大学スマート・エイジング学際重点研究センターと株式会社アド・シーズは、 “被写体に触れる” 2.5 次元写真を 1 か月間毎日触れながら鑑賞することによって、高齢者にどのような心理的変化が生じるのかを、従来の写真と比較して調査しました。その結果、写真の種類にかかわらず、孫や子ども、ペットの写真を身近に飾ることが高齢者の主観的幸福感と主観的な睡眠の質を高めることが示されました。また、2.5 次元写真を初めて見て触った高齢者は、従来の写真では感じられなかった「驚き」「嬉しさ」を感じていることも明らかになりました。
 本成果は 8 月 30 日、日本感性工学会論文誌に掲載されました。

詳細は次をご覧ください。
詳細

【お問い合わせ先】
<研究に関すること>
東北大学加齢医学研究所 スマート・エイジング学際重点研究センター
分野研究員 髙岡祥子
TEL: 022-717-8556
Email:akiko.takaoka.e6*tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)