日時: | 平成31年4月25日(木)16時~ |
場所: | 加齢研実験研究棟7階 大会議室 |
演題: | ゼブラフィッシュを用いたがん研究 |
講師: | 細野 祥之 細野先生は、精巣と癌に特異的に高発現するlong non-coding RNAの研究について、顕著な成果を挙げておられます(Hosono et al., Cell. 2017 Dec 14;171(7):1559-1572.e20., https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29245011)。生殖細胞研究、癌研究、non-coding RNA研究といった様々な領域を横断した研究の成果とその後の基礎生物学的、臨床応用学的進展をお話いただきます。奮ってご参加ください。(林陽平) |
所属: | 愛知県がんセンター研究所・がん標的治療TR分野 |
担当: | 林 陽平(所属 医用細胞資源センター・内線8572) |
要旨: | 近年、次世代シークエンサーを用いた大規模な遺伝子発現解析の進歩により、非常に時空間特異的な発現パターンを示す膨大な量の新規長鎖非翻訳RNA(long noncoding RNA; lncRNA)の存在が明らかになってきました。今回我々は、正常精巣と様々な癌種に特異的な発現を示す進化的に保存されたlncRNAであるTHOR(testis-associated highly conserved oncogenic long non-coding RNA)を同定し、癌細胞株、マウス異種移植モデル、そしてゼブラフィッシュメラノーマモデルを用いてTHORが様々ながんの発生と進展に関与していることを示しました。 今回の発表ではこれらの発見に加えて、ヒトの癌を中心とした様々な疾患に対して、次世代シークエンサーとゼブラフィッシュを用いてどのようなアプローチが可能かについても、最近のデータをもとに示せればと考えています。 |