日時: | 平成29年4月3日(月)午後6時~ |
場所: | 加齢研プロジェクト棟1階 中会議室 |
演題: | 位相差強調画像化法(PADRE)の神経変性疾患を中心とした臨床応用 |
講師: | 米田 哲也 |
所属: | 熊本大学大学院生命科学研究部 医療技術科学講座 |
担当: | 瀧 靖之(機能画像医学研究分野 内線:8559) |
要旨: | MRIは磁場を印加して組織の電磁気的応答を観察することで、画像情報を得る手法である。物質は磁場中に入れられると特有の磁性を示すため、強力な磁場を発生させているMRIでは、その磁性を比較的容易に観察可能となるはずである。近年、MRI位相画像と呼ばれる画像情報を介して、組織の磁性を観察し、これまで可視化が難しかった微細な脳構造を観察することが可能になってきた。特に組織を構成する分子の構造が非対称性である場合は固有の磁性を示すため、この性質を利用して特定の組織を描出することができる。位相差強調画像化法(PADRE)は、こういった物理的背景を利用する位相画像技術であり、特に白質が示す磁性を捉え、神経変性疾患を鋭敏に捉えることを可能にした。 本講演では、PADREの技術的概要を説明し、神経変性疾患を中心とした臨床応用と、アルツハイマー病発症前診断を目指したアミロイドβの検出などの研究も紹介する予定である。 |