◇ 2025年4月28日(月)加齢研 研究員会セミナーのご案内

日時: 令和7年4月28日(月)15時00分~
場所: 加齢研実験研究棟7階セミナー室1
演題: 片側慢性低灌流モデルマウスにおける脳槽投与後のO-17標識水とGd造影剤の動態の乖離
講師: 小畠 隆行
所属: 量子科学技術研究開発機構
担当: 佐藤 亜希子(統合生理学研究分野・内線 8544)
漆畑 拓弥(統合生理学研究分野・内線 8544)
連絡先: 佐藤 亜希子(統合生理学研究分野・内線 8544)
漆畑 拓弥(統合生理学研究分野・内線 8544)
要旨:

小動物MRIは、多様な計測・画像解析技術に基づき、複数の物理・化学パラメータを計測できる極めて有用なツールであり、臨床MRIとの直接比較が可能であるため、多くの生物・医学研究に利用されている。近年、酸素の安定同位体であるO-17をラベルしたH217Oを用いることで、MRIによる水動態の直接評価が可能となり、新たなアプローチとして注目されている。また、慢性脳低灌流は認知機能低下の原因として知られているが、その病態機序は未だ明らかではない。脳脊髄液の循環は脳からの老廃物の排泄に関与しており、排泄経路の障害が認知機能低下に関与している可能性がある。我々は片側慢性低灌流マウスモデルにおける脳周辺のH217Oを用いた水動態の解析に加え、造影剤であるGd-DTPA用いたMRIにより水よりも大きな老廃物の動態についても解析を実施した。本講演では、脳脊髄液内から脳実質内への水の動態と、さらに大きな分子を持つ造影剤の動態が一致しないことを報告し、MRIによる水動態の計測が脳疾患メカニズムの研究や診断、治療評価に果たす役割について議論したい。