◇加齢研研究員会主催 松居靖久教授退職記念講演(生命科学研究科共催)
日時: | 令和7年2月21日(金)午後2時00分~ |
場所: | 加齢医学研究所 スマート・エイジング研究棟1階 国際会議室、Web Zoomを使用したハイブリッド開催になります。 |
演題: | 到達点の向こうに見えるもの |
講師: | 松居靖久 |
所属: | 東北大学加齢医学研究所 医用細胞資源センター |
連絡先: | 林 陽平(所属:医用細胞資源センター・内線:8571) |
要旨: | 私は大学院時代には、加齢研の元所長の帯刀益夫先生にご指導いただき、赤血球の分化に関する研究を行いました。その後、米国に留学し、Brigid Hogan先生の研究室で発生工学を学び、さらに生殖細胞の発生に関する研究を始める機会を得て、その後は生殖細胞に魅せられて、追いかけ続けてきました。この大学院から留学にかけての時間にもらった、いくつかの言葉や経験が、その後の自分の研究キャリアに大きな影響を与えたと思います。帰国後、加齢研の帯刀研でポジションをいただき、その後、大阪母子保健総合医療センター研究所、そして再び加齢研に戻り、その間、一貫して生殖細胞を対象とした研究を行いました。当初は胎仔期の始原生殖細胞と多能性幹細胞の関連に興味の中心があり、その後、生殖細胞の発生の要となるエピジェネティック制御、さらにこのエピジェネティック制御に関連が深い細胞内の代謝の役割へと研究が進展しました。そして、環境要因が生殖細胞の代謝状態を介してエピジェネティック制御へと繋がることで、生殖細胞の発生がコントロールされる可能性にたどり着きました。こういったこれまでの自分の研究史の中で自分が得たものや、今の到達点の向こうに何が見えるかについてお話ししたいと思います。 |