◇加齢研研究員会主催 山家智之教授退職記念講演

日時: 令和7年3月21日(金)午後4時~5時
場所: 加齢医学研究所 スマート・エイジング研究棟1階 国際会議室
演題: 非臨床試験を駆使した人工臓器開発が加齢現象を抑制する
講師: 山家智之
所属: 東北大学加齢医学研究所 非臨床試験推進センター長
 心臓病電子医学教授/非臨床試験推進分野教授
 医工学研究科人工臓器医工学講座教授
 医学系研究科心臓病電子医学教授
連絡先: 白石泰之(所属:非臨床試験推進センター・内線:8517)
要旨:  プラトンのイデア論等を基盤に数学・物理・工学が発展し、その極致にある「人工臓器」は、また、「本質」を追及する学問へと回帰している。心臓は血液を循環させる本質があり、肺の酸素加機能もまた本質で、他では代替できない。
 心拍出量は、体格等から推算され、血流を作り出すだけなら人工心臓を制作することはそう困難ではなく、世界中で人工心臓オリンピックが繰り広げられ、冷戦時代には特に共産圏の人工心臓が注目されたが、生存期間は世界中で概ね数か月でストップした。
 中心静脈上昇・血圧上昇等、制御できない病態が惹起し、これは「加齢の促進ではないか?」という仮説が示された。すなわち機能だけではない「制御」が「加齢の本質」ではないかという仮説である。
 東北大学では人工心臓カオス制御が試みられ、その後、遠心型ポンプも迎え新しい時代を迎えている。
 非臨床試験推進センターは、加齢・人工臓器・医工学に関わるすべての分野を推進する。