◇ 2024年7月8日(月) 加齢研セミナーのご案内
日時: | 令和6年7月8日(月)午後4時~ |
場所: | 加齢医学研究所実験研究棟7階 セミナー室(1) |
演題: | HP1を介したAurora B複合体の時空間的な活性制御機構の解明 |
講師: | 迫 洸佑 |
所属: | がん研究会がん研究所実験病理部 |
担当: | 田中 耕三(所属 分子腫瘍学研究分野・内線8491) |
要旨: | Aurora Bキナーゼを含む染色体パッセンジャー複合体(CPC)は、適切な染色体分配と倍数性の維持に必要であり、我々はインナーセントロメアに濃縮したヘテロクロマチンタンパク質HP1がその活性をサポートすることを見出していた(Abe et al., 2016)。またHP1は、その相互作用因子間で保存されているPVIモチーフに依存して、CPCの足場タンパク質INCENPに結合することが知られている。このたび我々は、INCENP/HP1結合にはPVIモチーフだけでなくそのC末端に隣接したドメインも必要であり、この領域が結合時のみ条件的な構造変化を起こすことを見出した。またこの新規構造は、インナーセントロメアへのHP1の濃縮、Aurora Bの活性維持と適切な染色体分配に必須であることも明らかにした(Sako et al., 2024)。本セミナーでは最新のデータをご紹介し、染色体分配に中心的な役割を担うAurora B複合体の時空間的な活性制御機構について議論したい。 |