◇平成31年2月21日(木)加齢研セミナーのご案内
日時: 平成31年2月21日(木)午後5時30分〜
場所: 加齢研実験研究棟7階 セミナー室1
演題: 細胞内コネキシンによるストレス適応応答とがん幹細胞自己複製
講師: 大森 泰文
所属: 秋田大学大学院医学系研究科 分子病態学・腫瘍病態学講座
担当: 岡田 克典(所属 呼吸器外科学分野・内線8520)
要旨: コネキシン(Cx)はギャップ結合の唯一の構成タンパクであるが、近年、ギャップ結合(GJ)の形成に関与しないヘミチャネルとしての機能や、オルガネラにおける機能など、Cxの新しい機能が発見されている。以前より、GJは発がんのプロモーションを阻害することが知られており、我々も細胞や各種マウスの系を用いて、GJによる腫瘍制御機構を明らかにしてきた。一方、ひとたび発生した腫瘍において、Cxはしばしば細胞膜から細胞質に移行し、この異常局在がGJの機能低下、ひいては増殖亢進を引き起こすものと考えられてきた。我々はこのようなCxの異常局在が単なるloss of functionではなく、腫瘍の進展に何らかの積極的な役割を果たしているものと考え、詳細に検討したところ、ストレスの有無にかかわらず小胞体ストレス適応応答経路を賦活化し、がん幹細胞の自己複製を促進することを見出した。セミナーにおいてはコネキシンのもつ新旧の機能を紹介しながら、議論を深めたい。

開催ポスター