◇ 2025年7月18日(金)加齢研セミナーのご案内

日時: 2025年7月18日(金)11時~
場所: 加齢研実験研究棟7階セミナー室1
演題: アズキの起源を遡ってみたら日本だった件
講師: 内藤 健
所属: 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 遺伝資源研究センター
担当: 河岡 慎平(生体情報解析分野・内線8568)
連絡先: 河岡 慎平(生体情報解析分野・内線8568)
要旨:

内容は件名の通りである。アズキの種子は縄文時代の遺跡から出土し、しかも大型化が大陸よりも先行して起きていることから、考古学ではアズキの日本起源説を支持する人が少なくない。しかしアズキの遺伝的多様性は中国の方が明らかに高く、多様性中心の学説に従えば、アズキは中国起源が妥当だろうとも考えられる。この問題に決着を付けてやろうというほどの気合はなかったが、農研機構のジーンバンクが保有する、アジア各地から採集されたアズキコレクションのゲノム解析を実施したところ、アズキの起源は反論の余地なく日本、中国起源説は完全に否定されるというあまりにも明確な結論が出てしまったのであった。この成果がScienceに出たので、旧知の仲である河岡くんのところで自慢してやろうと思っていただけなのだが、「是非セミナーでやってください!タイトルと要旨も書いてください!」と言われたのでやれやれと思いながらこれを書いています。でも、当日は作物や考古に興味がない人でも面白く聞ける話をします。どうぞいらっしゃってください。

(補足)内藤先生は印象深いプレゼンをされることで有名な先生です。長らく研究されてきたアズキに関する論文がScienceに発表されたということで、内藤先生の来仙に合わせてご発表をお願いしました。加齢研で展開されている研究とは一見分野が異なりますが、比較ゲノム解析という観点から参考になることが多々あると思います。奮ってご参加ください。(河岡慎平)