◇ 2023年4月11日(火)加齢研セミナーのご案内
日時: | 令和5年4月11日(火)午後4時〜5時 |
場所: | 加齢医学研究所スマート・エイジング棟1階国際会議室、Web 対面とZoomを使用しましたハイブリッド形式になります。 |
演題: | ⽼化のタイミングと速度を決定する⽣物学的閾値 |
講師: | 早野 元詞 |
所属: | 慶應義塾大学医学部精神科学教室 |
担当: | 田中 耕三(所属 分子腫瘍学研究分野・内線 8491) |
要旨: | SIRT6 のDNA 損傷修復活性が齧歯類の寿命に重要な役割を果たす一方で、山中因子(Oct4,Sox2,Klf4,c-Myc)を介したヒストン修飾やDNメチル化制御は、エピジェネティクスを介した老化制御を行うことが知られている。我々は、開始タイミングの閾値とエピジェネティクスを介した老化スピードの制御を解明するために、タモキシフェン依存的DNA損傷を一過性に誘発するモデルマウスICEマウス(for inducible changes in the epigenome)を開発した(Kato et al., 2021 Dev.) ICEマウスでは、DNA損傷誘導後、加齢に伴い細胞特異的な遺伝子発現やヒストン修飾が変化する「アイデンティティの喪失」が観察される。また、ICEマウスの老化表現型の誘導には一定期間のDNA損傷が必要であり、その閾値を超えるとヒストン/DNA修飾因子や老化遺伝子の発現が変化する。本セミナーでは、「体内時計」を決定する分子機構とその生物種間における多様性について議論したい。 |
注意事項: | 加齢研セミナーに関するガイドラインをご参照ください |